人生2周目〜ツイステの世界でやり直し〜㉛

第三十一章〜マドルがない〜

放課後、俺は手持ちのマドルを見て溜息を吐いた。…何度、見ても同じだ。お金増えないかなぁ。
最近、グリムのツナ缶を食べるペースが早い。おかげでー。
「…あと、千マドルで生活するのはキツい。やっぱりバイトとか…。」
「なーに、悩んでいるんだゾ?」
…グリムのせいだけどね。
そんなことを考えていたら、ラギーさんがこちらに気が付き近付いてきた。
「アレ〜?ユウくん?なにしてんッスか?」
…ラギーさんか。昼間のこともあるし、警戒しとくか。
「…なーんか、距離遠いッスね。」
「…そんなことは。」
「昼間のことッスか?」
「!!…警戒している理由も何となく理解していると?」
ラギーさんは、軽い感じで話始めた。
「オレ、アンタのこと警戒しているんですよ。」
「えっ?」
「…実は、グリムくんを捕まえるのを見ていたんッスよね。…作戦を飛ばしているのも見ていた。あの時から、警戒しているッス。アンタは敵になるかも知れないって。」
…そんなことは、ないと思うけど。
「そんなことって思っているッスよね。
レオナさんが気に入る時点で凄いし、あの個性豊かな3人を纏めるのは凄いッて
思うッス。…だから今回は失敗だったかな。」
ラギーさんは、悔しそうに呟いた。
「アンタのことだ、オレが昼間ハーツラビュル生と絡んだ際になにかをしたと疑っている。」
まぁ、隠すほどじゃないな。
「まぁ、ラギーさんが使ったのがユニーク魔法の可能性を考えているだけです。」
「…どうしてそう思うんッスか?」
…グリムは、退屈になったのか寝ていた。
「理由は簡単で、ラギーさんが「はいっ、
どーぞ♪」って言ったら、ラギーさんのまわりが光った。最初は、洗脳魔法とか考えたけど…洗脳魔法には技術がいるってー。」
「…やっぱり見せたのは失敗ッスね。…ユウくん。オレは今サバナクローのために、動いているッス。邪魔するならー。」
「容赦しない?」
「…そういうことです。」
そう言ってラギーさんは、消えた。
…マジで今月の食事どうしよう。

オンボロ寮に向かって、歩いていたら嘆いている生徒がいた。…あの制服はオクタヴィネルか。まぁ、俺にはー。
いや、まてよ?今月の食事代稼げるかも知れない。そう思ってオクタヴィネルの生徒に近付いて行った。
「あの、どうしました?」
「ああ…、お前は!」
…そんなに驚く?
「な、なにか用か?」
「なんか困っているようだったので。」
「アンタには、相談しない!」
「なぜ?」
「秘密をバラしたり、徹底的に追い詰める悪魔みたいなヤツだって!!」
…どんな噂?
「そこまでしませんって。…しょうがないですね。困っている様だったから相談に乗ろうとしましたが、本人が乗り気じゃないなら仕方ない。」
オクタヴィネルの生徒は、迷っていたようだがやがて頭を下げてきた。
「頼む!助けてくれ。」
「いいですよ、その代わりー。」
数分後、オクタヴィネル生と一緒にある場所に向かっていたが、グリムにジト目で見られた。
「…とんでもないヤツなんだゾ。」
「ありがとう。」
「褒めてないんだゾ!!」

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