人生2周目〜ツイステの世界でやり直し〜㉚
第三十章〜デラックスメンチカツサンド〜
学園長の説明が終わったので、授業に戻る事にした。
「…このまま授業に戻るのめんどくせーんだゾ!」
「だめだよ、今の時間パンダ先生の授業だし許してくれないよ。」
「…オメーぐらいなんだゾ。パンダ先生って呼んでいるの。」
「そうかな?」
2人で、雑談しながら授業に戻って行った。
さて、昼食の時間だ。
「なに食べようかな〜。」
走ろうとするグリムを捕まえる。
「フナッ!?」
「この間、トラブルになったばっかりでしょ?走ったらダメだよ。」
「懲りないヤツだな…。」
それにしても、今日はなんか混んでいるな。
「今日は月に一度のスペシャルデー!
麓の街から大人に大人気のベーカリー出張営業中だよ!早い者勝ちの売り切れゴメンだ!」
凄い人気だ、美味しいのかな?
「オレも買ってこようかな?」
「アレ?グリムがいない…。」
「またか!」
グリムは、列の中で暴れていた。
「デラックスメンチカツサンドは、オレ様のものだ!」
…傍迷惑。
「止めないと!」
「はぁ〜、面倒臭いけどしょうがねーな!」
しかし、グリムを止めるまでもなかった。
「首をはねろ!」
その声と、共にグリムは拘束された。
「フナッ!?」
「…列に割り込むとは、ルールがなってないんじゃないか?」
首輪を嵌められたグリムをリドルは捕まえて俺に渡してきた。
「監督監督不行届じゃないか?」
「ありがとう、リドル。助かった。」
そう言ったら、リドルは照れたようにそっぽを向いた。
「…ふん。」
「アッレ〜、リドルくん照れてる〜?」
「そ、そんなことはない!」
「というより、ケイトくん達はどうしてここに?」
「ああ、それはな…。」
チラリっとリドルを見ると言った。
「リドルが、ユウと食事をしたいって。」
「!!言ってないぞ!…いや!言ったが!」
どっち?でも、断る理由はないな。
「いいですよ。…いいよね?」
「僕はいいぞ。」
「オレも。」
リドルは、嬉しそうな顔をした。
…なんかここまで、喜ばれるとこっちまで
嬉しくなるな。
「へぇ〜、そんなにコイツと…。」
「首を刎ねられたいかい?」
「いや!冗談だって!寮長、アンタホント、冗談通じないな!!」
…賑やかになってきたな。
「あはは〜、まぁここにずっといると邪魔だし席に座ろうか。」
席に座っている間、グリムは機嫌が悪かった。
「暴れるくせがあるみたいだし、食事中はそれでいて貰おう。安心したまえ、食事が終わったら外してあげるから。」
「ううっ〜!!」
「狸が、飼い猫になっちまったな!」
エースは、笑っていた。
「こら、笑い過ぎだぞ。…まぁ飼い猫だな。」
「フナ〜!!」
グリムは、火を吹こうとしたがー。
「無理っしょ?グリちゃん。
リドルくんのユニーク魔法だよ〜?」
…無理だろうな、オーバーブロットしたトレイさんにも効いたぐらいだし。
「…エースは、笑える立場じゃないと思う。盗み食いして首輪嵌められたし。」
「ぐっ!」
「相変わらず、容赦ないな。」
そんな会話をしていたら、ラギーさんの声が聞こえてきた。
「レオナさんに頼まれていたデラックスメンチカツサンドもう売り切れているじゃないスか。…ねぇ、そこの君?」
「あん?」
あ、ピーちゃんいたんだ。
…背景に溶け込み過ぎて分からなかった。
「あのさ、オレー。」
「デラックスメンチカツサンドなら、
やらねーぞ。」
「…。」
あ、ラギーさんが止まった。
「これを手に入れる為に!情報集めて!
授業サボって!3時間前から!スタンバっていたんだからな!!」
…なにしてんの、ピーちゃん。
「…後でお説教だね。」
リドルは、暗黒オーラ出ているし。
「まぁまぁ、そう言わずに。
…はいっ、どーぞ♪」
そうラギーさんが言うと、ピーちゃんは身体が勝手に動いている様だった。
「はぁー!?なんだよこれ!?」
…あんなに嫌がっていたのに。言ったとき、ラギーさんの周りが光った気がするし魔法で操っている?
「ありがとう♪お礼にハイ!コレ!
…小さいのが玉に瑕だけどね。ってわけで、ばいばーい!」
それだけ言うと、ラギーさんはいなくなった。残されたピーちゃんはー。
「ふ、ふ、ふざけんじゃねー!!
ミニあんパンで満足するとでも!?」
「…ふざけているのは、どっちだい?」
「あぁ!?テメーには!り、寮長!?」
「…授業をサボっていたそうだね?」
「いや、その…。」
「言い訳はいい、ハーツラビュル生としてあるまじき態度!その根性を叩き直してやろう!」
ピーちゃんは、お助け〜と叫びながらリドルに引きずられて消えていった。
「…ま、やり過ぎないようにみておくか。」
そう言って、トレイさんはリドルを追いかけて行った。
それにしても、さっきのピーちゃんの態度。
聞いてみるか。
「あの、ケイトさん。」
「ん?なに?」
「人を操る魔法ってあります?」
「まさか…。」
なんだ?
「だめだよ!ユウちゃん!
人を操るなんて!」
「しませんって。」
…そこまで外道に見えていたのか?
「ま、冗談だけど。…半分。」
おい。
「人を操る魔法ね〜、よっぽど魔法を極めてないと無理じゃない?」
「えっ、そうなんですか?」
「そうだよ〜、人を操るには集中力だっているしコントロールする力だっているんだよね。…高度な技術だ。」
…なら、ピーちゃんを操っている様に見えたのは気のせいか?高度な技術ならラギーさんは扱うの難しい気がする。決してラギーさんを侮っている訳ではないが、技術ならリドルとかの方が上だろうし。それともアレは
ラギーさんのユニーク魔法?うーん、判断材料が少な過ぎて分からないな。
「また、ユウが考えこんでいる顔をしているんだゾ。」
「まぁいつものことだし。」
「で、なにを考えていたワケ?」
「なんかラギーさんが、ピーちゃんを操っている気がして…、あり得るか考えていたんだ。」
「はっ?」
「さっき、ピーちゃん絶対渡さんって感じだったのにラギーさんが「…はいっ、どーぞ♪」って言ったらラギーさんの周りが光った。恐らく魔法が発動されたんだと思う。そして、その後にピーちゃんはラギーさんの言うことを聞くように、パンを渡した。」
「…怪しいな。」
「うん、だから操っているのか?って思ったけど操るのは高度な技術が必要だしラギーさんはリドルより技術があるように見えない。もしあるなら、サバナクローの寮長になっていそうな気もするし。」
「そうか?普通にレオナ先輩じゃないか?」
「この学校って実力主義ぽいし、レオナさんよりラギーさんの方が実力あったらそっちにみんな従いそうじゃない?それに2年生でありながら寮長のリドルもいるし。」
「そう言えばそうなんだゾ。なんで2年生なのにー。」
「ああ、それはね。
リドルくんが、前の寮長に決闘を申し込んで勝ったから♪」
…決闘ってなに。
「あ、分からないって顔してるね?
寮長は簡単に変えられないんだけど、変える方法があってそれが決闘ってワケ。」
…リドルなら、余裕で勝ちそう。
「だから、ユウちゃんの指摘は間違ってないよ。実力主義って所。…もし、ラギーちゃんがそんな力を持っていたらレオナくんよりそっちに支持がいくだろうね。」
でも、寮長の席はレオナさんだった。
つまりー。
「うん、ラギーちゃんはレオナくんより実力は低い。…恐らくユウちゃんは疑っているんだろう?ユニーク魔法の可能性を。」
大当たり。
「はい、よく分かりましたね?」
「レオナくんより実力はない。けれど相手が自分の好きな様に動いてくれたってなるとそっち方面を疑うよね〜、…ユニーク魔法は操る系の物なのか不明だけど。」
「ええ、材料が少な過ぎます。」
「…高度な話し過ぎて、
ついていけねーわ。」
「…僕もだ。」
「…オレ様なんだゾ。」
…やばい、置いてけぼりの話をし過ぎた。
「メンゴ〜、メンゴ〜!!」
「ごめん。」
「謝られている気がしねー!!」
うーん、なにがいけなかったのかな?
「まぁ、とにかくラギーさんには注意した方がいいよ。あの力でなにかされたら防ぎようがないし。」
「だな。」
「それじゃあ、またね〜!」
ケイトさん達と別れて、午後の授業に戻る事にした。
「次なんだっけ?」
「魔法史。」
「ゲッ!マジかよ…。食事の後とかマジ勘弁…。」
「エース、すぐ寝るもんね。」
「グリムよりはマシだろーが。」
「なんだとー!!」
「みんな寝ているし、同じだと…、
あ。そうか。寝ないためにみんなの鼻に薬草詰めればー。」
全員が一斉に突っ込んできた。
「やめてくれ!」
「やめろ。」
「やめるんだゾ!!」
0コメント