人生2周目〜ツイステの世界でやり直し〜⑱
第十八章〜完成間近〜
「だ〜!やっと裏ごし全部終終わった!」
「腕が痛い…。」
「疲れたね。」
「見えねーんだそ!?」
「テメー、運動苦手なのになんでこういうのは大丈夫なんだよ!?」
「運動はさ、身体全体だけどこういうのは身体の一部だし。」
「だとしても、凄いと思うんだが…。」
「はは。お疲れ。
苦労した分、きっと上手いぞ。」
「もう匂いだけでおなかいっぱい
なんだゾ〜。」
グリムがゾンビみたいになっている。
「このマカロンペーストにバターと砂糖を加えて最後に隠し味のオイスターソースを適度加える。」
エース達の衝撃は大きい様で、驚いていた。
「たまに料理のコクを出す為に敢えて、入れるなんてことがありますがそんな感じですか?カレーにチョコレート入れるみたいな。」
「おっ!分かってんじゃねーか。
カキからたっぷり出た旨味がクリームに深いコクを与える。この『セイウチ印のヤングオイスターソース』。有名なパティシエならタルトにこれを使わないやつはいないぞ。」
…そんな話聞いたことない。それに「セイウチ」ってアリスの話にあったよな?
セイウチに騙されて最終的に牡蠣の子供達は食われてしまうヤツ。
『ヤングオイスターソース』だし、やっぱりアリスの話を思い出す…、この世界はディズニーの世界?にしては不思議な点が多いし…。
「マジか…。かなりしょっぱいソースだよな。」
そんなに?
「…ぷっ!アハハッ」
あー、この反応は。
「ウソだったワケですね?」
「ちょっと考えれば、あり得ないってわかるだろ。意外だったな、ユウが引っかかるとは。」
「まぁお菓子方面の知識はないので。」
エースが文句を言う。
「なんだよ!本気にしちゃったじゃん。」
「悪い悪い、なんでも鵜呑みにせず疑ってかかれってことだな。先輩からの教訓だ。」
「コイツ、優しそうに見えてさらっと嘘をつくヤツなんだゾ…。」
正直嘘はどうだって思う時あるけど、まぁ必要な嘘もあるし。…こんな感じで寮長に嘘ついていたのかな。
「次に生クリームを…あっ!」
「どうかしましたか?」
「お前たちがたくさん栗を取ってきてくれたから調子に乗ってマカロンペーストを作りすぎた。」
「生クリームが足りない感じですか?」
「ああ…。」
「なら買ってきます。
学園の購買で、大丈夫ですか?」
「おっ、その反応は行った事ありそうだな。」
まぁ、色々理由があってお世話になっているし。基本なんでも手に入るし謎だよな、
あの店。
「ついでに他にも買い出し頼んでもいいか?
牛乳2パック、卵2パックー。」
…めちゃくちゃ頼まれている気がする。
「さすがに1人では持ちきれないだろう。
僕もついて行くぞ。」
まぁ、助かる。
この量は1人じゃ無理。
「ありがとう、助かる。」
「オレ様も行くんだゾッ!
もう粉をマゼコゼするの疲れた〜!」
まぁ、気分転換も必要か。
「エースは、どうする?」
「オレはいいや。
ここで適当に休んでいるわ。」
「分かった、それじゃあトレイさん
行ってきます。」
「おう!気をつけてな。」
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