人生2周目〜ツイステの世界でやり直し〜④
第四章〜狸大騒動〜
「よっし!そっち行った!」
「なんで、僕がこんな事を!!」
そんな事を言いながら、ついて来てくれる
デュースはいいヤツだと思う。
「ダレが捕まるもんか〜!!」
「…俺が、窓拭き1人でやれば済む話だと
思うんだけどな。」
「はぁ〜?」
まただ、エースがキレた。
キレる理由が分からない、
楽できるじゃないか。
俺は大変だけど、それだけだ。
みんな誰かに押し付けて、
楽して生きている、当たり前だ。
だから、エースがキレる理由が分からない。
「本当にお前、腹立つなぁ!!」
「ごめん。」
「ッ!!」
またエースがキレると思っていたが、
デュースが横から割り込んできた。
「ケンカなら、後にしてくれないか!?」
「してねーし!」
「してないよ。」
「息ピッタリか!!」
すると、グリムが火を吹いてきた。
「あぶなっ!」
「魔法で!!」
「よし!合わせろよ!」
だが、合うことは無くグリムの横を
通り抜けた。
「このノーコン!!」
「なんだと!?」
「2人とも、そのぐらいで。
…グリム見ていて気が付いたんだけどさ。」
「なんかあるのか?」
「目をつぶりながら、吹いているみたいなんだ。…火。だからグリムが目を瞑っている時がチャンスなんじゃ無いかな?」
2人は、ニヤリと笑った。
…悪い顔してるなぁ。
「成る程、ならアイツが目を瞑っている間に魔法で火の方向を変えて…。」
「僕が、この網で捕まえる!」
方向性は、決まった。
「アイツら、来ねーな。
ニシシ!諦めたんだゾ!!」
「んな訳あるか。」
「観念しろ!…えっと狸でいいんだよな?」
デュースは、名前を狸と誤解している様だった。…まぁ、ずっと狸って呼んでいたし
しょうがないか。
「狸じゃないんだゾ!グリム様なんだゾ!」
「そ、そうか、それは済まない。」
デュースは、律儀に謝っていた。
「分かればいいんだゾ!
しかし、それとこれとは話は別!
捕まってやらないんだゾ!」
グリムは、そう言って火を吹いて来た。
目を瞑ったまま。
「エース!」
「分かっているつーの!!」
エースは、魔法で火の方向性を変えた。
「フナッ!?」
「今だ!!」
デュースが駆け出し、網を被せる。
しかしー。
「こんなので、捕まる
グリム様じゃないんだゾ!」
そう言って網を火で燃やした。
「しまった!」
グリムは、駆け出す。
「やっぱり来ると思った。」
そう言って、グリムを捕まえた。
「フナッ!?ユウ!?
なんで、いやがる!?」
「グリムなら、捕まえても火を吹いて
逃げると思って。なら、ここで待ち伏せしていた方がいいでしょう?」
「離せ〜〜〜!!」
ジタバタ暴れるグリムを
しっかり捕まえながら、2人が遅れて来た。
「…最初から予想していたのかよ。」
「あくまで予想の一つだけどね。」
「なら、僕らに話してくれても…。」
「敵を騙すには、
まず味方からって言うでしょう?」
エースとデュースは、顔を見合わせて
溜息を吐いた。
「アンタ、性格悪いってよく言われない?」
「ありがとう。」
「「褒めてない!!」」
エースとデュースのツッコミが
空にこだました。
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