日常

藤丸立香は、部屋で筋トレをしていた。
今日は、休みを貰っている。
何でも、「働き過ぎだ、休め。」との事だったが休める筈が無かった。
最初は、ベッドに横になって目を瞑ってみた。その度に、こんな事をしていて良いのかという思いに駆られて気が付いたら筋トレをしていた。
扉がノックされる。
「どうぞ〜。」
「失礼します…って!またですか!」
「うん、まただよ。」
ぷりぷり起こるアルトリア・キャスターを
無視して筋トレを続けようとしたが、
アルトリアに止められた。
「そっちがその気なら、考えがあります!」
「?」
アルトリアは、藤丸の手を掴みベッドに
押し倒した。
「これなら!もう!
筋トレは!出来ないでしょう!!」
「あー、うん…、あのさ、アルトリア、
言いにくいだけど…。」
藤丸は、気まずい様で何度も目を逸らした。
「何ですか?ハッキリと言いなさい。」
「じゃあ言うね、
押し倒されているんだけど…。」
アルトリアは、目をパチクリとしていたが
その後に顔を赤くして直ぐに退こうとした。
「マスター!すいません!!すぐに!!」
「あ!そんなに慌てるとバランスが…。」
藤丸の言った通りにバランスが崩れて、藤丸と更に距離が縮まった。
「…。」
「…。」
二人とも、気まずさのあまり黙る。

そんな沈黙を打ち破ったのは、
ある人物であった、オベロンである。

「あっれ〜?二人とも何してんの〜?」
「ッ!!」
「オベロン!?いつから!?」
「さぁ?いつからだろうねぇ〜?」
「オーベーローン!!」
「わー!!こわーい!!撤退だ!!」
逃げて行くオベロンを追いかけて行く
アルトリア。
それを見ながら、藤丸は小さく呟いた。
「…助かった、かな。」

その後、アルトリアが藤丸を押し倒したと言う噂(本当)が流れ、アルトリアはカルデア中のサーヴァントから追いかけ回される羽目になる事となった。

END

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